›April 23, 2012

フリーソフトのNiVE2でタイムラプス動画を作る

Category: 写真・PENTAX K-5 / 0 Comments: Post / View

<追記>
ここで紹介したフリーソフトよりも簡単なソフトが出てましたので紹介しておきます。
Panolapse
http://www.panolapse360.com/

パンやズームも含めて簡単に出来ますので、単純に微速度撮影動画を作りたいなら上記のやつがよさそうです。
<追記終わり>

1.はじめに

Google+で割と微速度撮影(タイムラプス)に興味を持っている方がいらっしゃったので、フリーソフトのNicoVisualEffectsを使った微速度撮影動画作成のやり方を書いてみたいと思います。

微速度撮影動画というのはこういうやつです。(手前味噌で恐縮ですが、先月作った動画)

これは月と金星と木星が並んだ日に撮影して、そのあと1時間くらいでさささっと編集した動画です。ちょいと細かいところ気になりますけど、スピード重視で作ったので勘弁してねw
これはAfterEffectsっていうソフトで作ったのですが、似たようなことはフリーソフトのNicoVisualEffects2(以下NiVE2)を使ってもできてしまいます。

さて、僕がNiVE2を推す理由
1.フリーソフトである
2.フリーなのにかなり高機能
3.短い動画のクオリティを上げるのに適している
4.プラグインやテキストアニメーションのプリセットなどもフリーで手に入る(拡張)
ほんとにこれがフリーってのが信じられないくらいですw

2.用意するもの

・NiVE2
・動画を作るための微速度撮影した連番写真
・動画編集ができそうなくらいのPC

NiVE2は、こちらのページからダウンロードしてください。特に難しいことはないはず。

微速度動画用に撮影した、横浜ランドマークからの連番写真を用意しておきました。
個人的にご利用になる分にはご自由にお使いください。
こちらからZIPをダウンロードできます(141MB)

あらかじめZIPをダウンロード、解凍しておいてくださいね。

3.今回作ってみる動画

上記のソフトと素材で、5分くらいの編集時間+レンダリング時間(マシンスペックによる)でこんな感じの動画が作れます。つないで少しアニメーションさせただけの簡単なタイムラプス動画ですが、操作を覚えるにはちょうどいいかと思います。

4.実際にやってみよう

それでは実際にやってみましょう。
画像はクリックすると拡大しますよ。

まずはNiVE2を起動します。
からっぽのウィンドウが開きました。プロジェクトを設定します。
(1)プロジェクト設定
◆ファイル→新規プロジェクト

上記のようなコンポジションの設定ウィンドウが開きますので、
サイズ 640X480
長さ 14秒(14:00)

に設定してOKを押してください。
サイズはもちろんハイビジョンサイズとかにしてもいいんですけど、比例して重くなりますのでまずは操作を覚えるという意味でNTSCサイズで行きます。

(2)連番静止画の読み込み
◆ファイル→読み込み→連番イメージ読み込み

ファイルを開くウィンドウが開きますので、ZIP解凍した連番静止画の一番先頭の静止画をダブルクリック。
これで、連番静止画がつながったひとつの「動画」として読み込まれました。

(3)読み込んだ動画をタイムラインに追加
◆アイテムウィンドウにある「IMGP」を選択して、右クリック→タイムラインに追加

これで動画がタイムラインウィンドウに追加されたはずです。
ラインが4秒くらいまでひかれて、プレビューウィンドウに画像が出ましたね。

1秒で30フレーム使いますので、4秒間ということは約120枚の静止画があるわけです。

(4)デュレーション(尺)の変更
このまま使ってもいいんですけど、ちょっと動きが速すぎるのと間がもたないので尺を調整します。
◆タイムラインでレイヤー名「IMGP」を選択して、右クリック→デュレーションの変更

デュレーションの変更ウィンドウが出てくるので、2倍にしましょう。
速度に「50」を入力。50%にします。

すると、バーが半透明なところも含めて8秒のあたりまで伸びました。
半透明な部分はこのままだと再生されないので、バーをドラッグして伸ばしてあげます。境目のところにマウスを持ってくると、マウスカーソルが⇔になりますので、そのまま右にドラッグして伸ばしてください。

(5)フレームブレンドで中間フレームを入れる(省略してもOK)
50%のスローモーションにしちゃったので、そのままだと少しカクカクする恐れがあります。(もとがカクカク動画なので気にならないといえばきになりませんが)
そんなときは中間フレームを作ってくれるフレームブレンドを設定します。
◆赤丸の2ヶ所をクリックしてチェックを入れます。

(6)サイズの変更
今はサイズが大きく表示されてるので小さくします。

◆上から順に赤丸の矢印のところをクリックして展開していきます。
スケールが出てきますので、両方に20を入力してください。

これで適正な大きさになったはずです。

(7)スケールアニメーショの追加
だんだんと大きくなるアニメーションを設定します。


◆スケールの左、1の赤丸のところをクリックします。
現在のフレーム(0フレーム目)にキーフレームが打たれます。

次に映像が終わる8秒くらいのところにフレームを移動します。
2の赤丸のあたりをクリックするとタイムラインが8秒あたりに移動するはずです。

そしたらスケールを22,22に変更します。これで自動的にキーフレームが打たれて、だんだんと大きくなるアニメーションが設定されました。

(8)フェードイン設定
動画がいきなり始まりますので、フェードインして黒画面から始まるようにします。
さきほど8秒にフレームを移動したのと同様に、0フレームのところに移動してください。
スケールの設定と同じようにして、今度は不透明度のアニメーションを設定します。
0フレーム目で不透明度を「0」(キーフレームを打ってから0を入力)
1秒目くらいで不透明度を「100」に設定します。

これで最初は黒画面から始まり、じわっと1秒くらいで表示されてくるようになりました。

(9)別画角のアニメーショを付ける
とりあえずここまででも1つの動画は作れましたが、せっかくなので完成度を少し上げましょう。別画角のアニメーションを追加します。


◆レイヤ右クリックで、編集→複製
でレイヤーを複製します。


◆スケールのアニメーションはいらないので、キーフレーム2つを削除

◆そのあとで今度は大きく見せたいのでスケールを50入力して設定。
スケールアニメーションはさせないので、キーフレームは打たないでください。

◆位置調整
位置が悪いので調整します。
スケールとかと同様に数値入力してもいいのですが、見ながら調整したいので、プレビュー画面上でドラッグして調整します。
赤丸の箇所の黒矢印をクリックしたあとに、画面をドラッグして位置を調整してみてください。
0フレーム目だと真っ暗ですので、4秒あたりとか適当なところにフレームを移動させてからやってみてください。

ちなみに私は結果として、X300,Y-23に移動させました。

◆位置のアニメーション
右から左にパン移動するアニメーションを付けます。
0フレーム目に戻って、位置のキーフレムアイコンをクリックして、キーフレームを打ちます。
そのあと8秒付近に移動して、現在のX座標の数値から100引いた数を入れて下さい。
私の場合はX300でしたので、200と入力しました。
これで右から左に流れるアニメーションができました。

◆レイヤーの時間軸を移動
レイヤーを右にドラッグして、開始を7秒くらいのところに移動させます。
これで7秒くらいから上のレイヤーのアニメーションが始まるようになります。

◆フェードアウト
最後に、終わりをまた黒画面にします。
まず13秒あたりにフレームを移動します。


そのあとに不透明度のところで右クリック、キーフレームの追加

最後のフレーム14秒あたりに移動して、不透明度を0にします。
これで13秒〜14秒にかけて、だんだんと黒画面になっていくはずです。

(10)完成
以上で完成です。プレビューしてみましょう。
プレビューウィンドウの再生ボタンを押せばアニメーションが再生されます。一度RAMにレンダリングしてから再生されるのでスムーズに再生されるまで少し時間かかります。マシンスペックによっては厳しいかもしれません。

(11)レンダリング
最後に書き出しです。
◆ファイル→書き出し→VFWOutoput を選んで下さい。AVIで書き出しできます。

レンダリングはマシンスペックにもよりますが数十分かかります。気長に待ちましょう。以上で、こんな動画になったはずです。

いかがだったでしょうか?
慣れればものの5分もあればこの作業はできてしまいます。
なお、読み込んで書き出すだけなら(1)〜(3)と(6)と(11)のレンダリングで終わります。

NiVEのすごいところはこんなAfterEffectsみたいな編集がタダでできてしまうところ。しかもプラグインなども無償で公開されてます。

もし反響あれば、応用編で続きも書いてみたいと思います。


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