スキーの天気予報はどれを使う?タイミング別のおすすめサービス

気象・天気予報・パウダー予想

はじめに

スキーヤーやスノーボーダーにとって、雪質を左右する降雪の予想はとても重要ですよね。インターネット上には「snow-forecastが一番!」「いや、windyじゃない?」などさまざまな声が飛び交っています。実際どのサービスを使うのが正解なのでしょうか?

答えは「どのくらい先の予報を知りたいか」で変わります。そこでこの記事では、予報期間ごとにおすすめの予報サービスをまとめてみました。ぜひ、次回のスキー計画時の参考にしてみてください。

1. まだ先(1週間前後)の予報を知りたい場合

複数モデルをチェックして不確実性を把握

1週間ほど先の天気を知りたい場合、1つの予報モデルだけを鵜呑みにするのはリスクがあります。数日先でも天気図は大きく変わることがあり、モデルの誤差も大きいためです。
そこで大切なのは「複数の予報モデルを確認し、違いを比べる」こと。代表的な全球モデルには、以下のようなものがあります。

  • GSM(気象庁の全球モデル)
  • GFS(アメリカ・NOAAの全球モデル)
  • ECMWF(ヨーロッパ中期予報センターの全球モデル)

無料ツールで見るなら?

  • windy: GFS、ECMWF、ICONが切り替えて見られます。
  • snow-forecast: GFSベースの予報(無料は5日先まで)。
  • GPV気象予報: GSMを無料で閲覧可。

あと、個人サイトで運営されているみたいなのであまり紹介しないほうがいいのかもしれませんが、
GSM、MSMデータが見れて、かつ色分けがウエザーニュースラボチャンネル風で見やすくて好きなのがこちら、Basso Continuoさんのサイト。

直リンクはやめておくので気になる人は「Basso Continuo GPV」で検索してみてください。

見れるデータは少ないのですが、山ごとに各予報データ(おそらくGSM、MSM、GFS)が見れる
YamaYamaGPVもいいですね。

こういったサイトで各予報モデルを切り替えて確認していきましょう。

で、その際に、じゃあどこの予報モデルが精度がいいの?なんて話も上がりますよね。

一般的には、ECMWFが最も精度が高いと言われることが多いです(参考:気象庁「全球モデル予測精度比較」)。しかし、それでも完璧ではありません。結局は複数モデルの差分を見比べながら、現実的に考えうる予想シナリオを組み立てるのがおすすめです。

ちなみに有料にはなりますがウエザーニュースPROでは代表的な3モデル(GSM、ECMWF、GFS)の予報モデルを並べて同時比較できて便利です。

アンサンブル予報で不確実性を補う

さらに予想の精度を高めたいなら、「アンサンブル予報」の活用も効果的です。アンサンブル予報とは、初期の条件を少しずつ変えた複数の数値予報を走らせ、統計的にまとめることで不確実性を加味した確率的な予報を出す手法です。
マイルドな結果に落ち着くことが多いので(それはこの予報がそういう目的なので仕方ない)、極端な大雪・大雨といったシナリオが弱まる傾向にありますが、「大まかな気温・寒気の流れ」や「降雪パターンの傾向」を把握するにはとても有効です。
たとえば、**週間予報支援図(アンサンブル)**では、850hPa気温偏差予想などをチェックして「寒気の推移はどうなのか」をざっくりと把握できます。

結論:1週間前後の予報なら

  • 複数の予報モデル(ECMWF, GFS, GSMなど)を確認する
    ※なので、使ってる予報サイトがどの予報モデルをもとにしているのか把握しておくこと
  • アンサンブル予報も見て全体傾向を掴む
  • 1つのサイトで済ませたい人は、windyで予報モデルいろいろ切り替えて確認するのがおすすめ
  • 有料でも良い人は、ウエザーニュースPROの3モデル同時比較が便利

windyの画面右下から予報モデル切り替えられます

2. 明後日や明日など直前の予報を知りたい場合

予報モデルのメッシュ解像度

予報期間が直前になるほど、各モデルの大まかな方向性は似通ってきますが、今度は「局地での差」が重要になります。そこで気にしておきたいのが、モデルの「メッシュの細かさ」です。
メッシュが細かい(解像度が高い)ほど、地形影響や局地的な天気の変化をより正確に捉えられます。参考として、主要なモデルのメッシュ解像度は以下のとおりです。

  • Windy
    • GFS: 22km
    • ECMWF: 9km
    • ICON: 13km
    • MSM(日本気象庁のメソ数値予報モデル): 5km
  • snow-forecast: 13km(GFSがベース)※地形データは1km
  • GPV気象予報
    • 詳細:MSM 5km(39時間先まで)
    • 広域:20km
  • SCW(有料版): LFM局地モデル 2km(約9時間先まで)
  • ウエザーニュースPRO(有料): 1km(72時間先まで)

1kmメッシュを提供するウエザーニュースPROは有料ですが、きわめて細かいピンポイント予報が得られます。無料で済ませたい場合は、**WindyでMSM(5kmメッシュ)**を選択するのが手軽でおすすめです。

結論:直前予報なら

  1. 有料OKなら:ウエザーニュースPRO(1kmメッシュ)
  2. 無料なら:WindyのMSM(5kmメッシュ)

で得られた予報をメインシナリオに。その他のモデルをサブシナリオに。


まとめ

  • 1週間先などまだ先の予報:
    • 複数の全球モデル(ECMWF/GFS/GSM)を比較
    • アンサンブル予報を活用し、不確実性を考慮したシナリオを組み立てる
    • 1つのサイトで済ませたい人はwindyでモデル切り替えて比較か、ウエザーニュースPRO(有料)で3モデル同時比較
  • 明後日・明日など直前の予報:
    • 局地予報の差が出るのでモデルのメッシュ解像度が重要
    • 細かいほど山間部の気象を捉えやすい
    • 有料ならウエザーニュースPRO、無料ならWindyのMSM

ということで、よければぜひ参考にしてみてくださいね!

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